「ジャンル特化型ホラーの扉」読了
ホラーの扉読了しました。
私はホラー作品が大学時代から好きになった覚えがあるのですが
未だになぜ人はホラーを見るのか?をたまに考えます。
お金を払って怖い思いをする
お金を払って胸糞悪い気持ちになる
文章にしてみるとなかなか理解し難い構造ですが
常日頃思っているのは、お笑いとホラーは紙一重
面白い話も怖い話も序盤に人の心をつかみ、離さないまま最後の真相でどっと、会場を沸かす
そんな心を掴まれる感覚を味わいたくてみているような気がします。
本作は、
5W1Hに基づいてホラー作品をジャンル分け
どうしてこのホラーは怖いのか?
どうしてこのホラーは人を魅了するのか?
わかりやすく解説してくれます。素晴らしい。
- Who:恐怖対象が誰か(幽霊、人)
- What:恐怖対象が人以外(何かわからないもの)
- Why:恐怖対象が理由(サスペンス)
- Where:恐怖対象が場所(村とか)
- When:恐怖対象が、時(SF)
- How:恐怖対象が表現方法(モキュメンタリー、口伝怪談)
これらが組み合わさって昨今のホラーはできてると。
この本は分かりやすくこのひとつに特化して寄稿してもらったオムニバスですね。
最近見たホラーだと
犬鳴村、樹海村、牛首村、忌怪島
これらはWhere×Whenでしょうか。
清水崇監督はSFをホラーに取り入れたり新しいことを模索しているという感覚です
劇場で見たミンナノウタ
これはWho×Whyですかね。
ただ、Whyには色々あると思っていて、
沢山ディテールを描いて、そんなことあるなら仕方ないよね恨むよねと、恐怖対象に寄り添えるパターンと
理由が明かされてなお なんで?!という気持ちになる怖さのあるもの(私はこちらが好みですが)
ミンナノウタは正しく、理由を知ってなお何故?!やめてよ!とじわじわずっと怖いそんな映画でしたね。アイドル映画と思ってる方、怖いんで見てみて下さい
と、著作から話が少し外れてしまいましたが
オムニバスの中で特に印象に残ったのは雨穴氏の「告発者」、五味弘文氏の「とざし念仏」
自分がこの立場になってしまったら?
閉塞感、緊張感、焦燥感
じんわりとずーっと汗ばむ恐怖
たまりませんでした。
この作品おそらくどこからよんでもいいと思います。
気になる作家さんから
気になる作品から
まずは解説から
色んな読み方ができる素晴らしい著書。
ホラー好きの方々に新たな着眼点をくれるような。
そんな本でした。
苦手な人もなんで苦手かの理由が分かれば楽しめるかも!
オススメです。
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